令和元年10月29日(火曜日)~10月30日(水曜日)広島県福山市

目的

第70回全国漁港漁場大会

随行

源農林水産課長

内容

広島県福山市のふくやま芸術文化ホールにおいて、10月29日、30日の二日間の日程で第70回全国漁港漁場大会が開催された。

主催者である(公社)全国漁場漁港協会会長のあいさつに始まり、来賓祝辞、広島県知事から歓迎のことばの後、事例発表が4件あった。

まず、糸島漁業協同組合代表理事組合長から、「「カキ小屋」による「浜のにぎわいづくり」について発表があった。旅行会社とタイアップしたPR活動により、観光客を中心に2018年度の来場者数が53万人を超えており、地元水産物の消費拡大や雇用創出につながっているとのことであった。続いて、大船渡魚市場株式会社専務取締役から、「ICT化と情報公開」について発表があり、新市場施設の完成にあわせ、大船渡市を事業主体として、「水産物流通情報管理高度化事業」を申請し、今後はICT化を推進するという取組事例を報告いただいた。続いて、愛媛県農林水産部漁港課長から、「防災拠点漁港における防災対策:深浦漁港」について発表があった。愛媛県南端に位置する愛南町の深浦漁港は、県内一の水揚げ量を誇る流通拠点である。また県地域防災計画では海上ルート確保に位置づけられた防災拠点でもあるため、南海トラフ地震など大規模災害発生後の被災地域の応急復旧対応や地域水産業の早期再開に資する施設の地震・津波対策についての紹介があった。最後に、備後の地魚応援団団長から「備後フィッシュ~瀬戸内海の地魚のブランド化~について」発表があった。備後圏域の沿岸4市で「備後の地魚応援団」を設立して、地元で水揚げされる水産物の中から、地元漁師1,000人がお薦めする地魚25種について「備後フィッシュ」と名付けブランド化の取組を行い、道の駅や飲食店等と連携し、イベント等を通じて地魚の消費拡大や流通促進を図っているとのことであった。

事例発表の後、水産業の成長産業化に向けた漁港の生産・流通機能強化と養殖業の推進、水産環境の整備による水産資源の回復と豊かな生態系の再生、大規模自然災害に備えた漁港・漁村・海岸の強靭化対策の推進、地域資源や漁港ストックを活用した漁村のにぎわいの創出、の4つの提言が行われ、大会参加者の総意により採択された。

2日目は、日本遺産構成文化財と市無形民俗文化財となっている「福山・鞆の浦での鯛網漁」を視察した。樽太鼓・弁天龍宮の舞といわれている、網おろしの祝いと大漁の祈りを込めた樽太鼓が勇ましく打ち鳴らされ、大漁節が浜に響き渡り、弁財天の使い「乙姫」による大漁祈願の舞が披露された。続いて、漕出式が行われ、網入れが行われた後、網しばり、「エット、エットー、ヨーイヤサンジャー」の掛け声も勇ましく、網を徐々に小さくしていき、網を引き上げられた。

2日間にわたり、漁港・漁場にかかる様々な事例発表、そして国への要望が採択され、現地視察では、伝統漁法にも触れることができた意義のある大会であった。

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