森嶋忠夫(洋画)

森嶋忠夫写真

明治41(1908)年泉南郡佐野村(現、泉佐野市元町)生まれ。

幼少期を父親の郷里である串本ですごし、その後、再び泉佐野へ移り住む。旧制岸和田中学校(現、府立岸和田高等学校)を卒業後、京都高等工芸学校(現、国立京都工芸繊維大学)図案科で学び、本格的に洋画の世界へと進む。彼の画業は舞妓などをモチーフとした人物像にはじまり、昭和9(1934)年26歳の時に『少憩』が帝国美術院展覧会(帝展)の入賞を機にその名が全国に知られることになる。その一方、森嶋家ゆかりの地、雑賀崎や串本潮岬、白崎海岸などの風光明媚な光景をこよなく愛し、それを題材にした作品も数多く残している。後年は、佐野高等女学校(現、府立佐野高等学校)の教員やアトリエ教室などを開き、彼から手ほどきを受けた何千人もの子どもたちから敬慕を集めていた。晩年は、元来日本人がもつ和の心の美しさを追求し、自然、花、仏教、和建築、俳画、歌舞伎などを水墨画によって表現する作品を手がけ、とても穏やかで温かな作品を残している。

昭和47(1972)年64歳で死去。歴史館いずみさのでは平成20年度に遺族からの寄贈品を中心に出展した生誕100年記念展覧会を実施した。

作品

No.1 春麗(だんばらの桃)

作品No.1 春麗(だんばらの桃) 油絵、額装 1960年

野狐

作品No.3 野狐 油絵、額装 1971年

無明

作品No.4 無明 油絵、額装 1971年

猿之図

作品No.5 猿之図 油絵、額装 年代不明

自画像

作品No.6 自画像 油絵、額装 1933年

裸婦

作品No.8 裸婦 油絵、額装 1959年

潮岬(燈台)

作品No.10 潮岬(燈台) 油絵、額装 1966年

舞妓白衣

作品No.2 舞妓小憩 油絵、額装 1972年

雑賀崎(昼の月)

作品No.13 雑賀崎(昼の月) 油絵、額装 1968年

春はあけぼの

作品No.28 春はあけぼの 額装 年代不明

作品一覧

No 作 品 名 形 態 寸法縦(cm) 寸法横(cm) 作成年代 材 質
1 春麗(だんばらの桃) 油絵、額装 88.4 130 1960
2 舞妓小憩 油絵、額装 129.6 94.6 1972
3 野狐 油絵、額装 129.8 96.4 1971.2
4 無明 油絵、額装 129.4 96.2 1971
5 猿之図 油絵、額装 89.8 115.8 不明
6 自画像 油絵、額装 79 64.4 1933
7 薔薇 油絵、額装 63.4 51.4 1970.5
8 裸婦 油絵、額装 51.4 39.6 1959.6
9 潮岬(岩) 油絵、額装 48.8 59.4 1949.8
10 潮岬(燈台) 油絵、額装 32.8 52.4 1966秋
11 舞妓白衣 油絵、額装 39.6 30.8 不明
12 御堂筋 油絵、額装 23 32.4 1958.11
13 雑賀崎(昼の月) 油絵、額装 23 32 1968.1
14 文楽(かしら) 額装 30.2 39.6 不明 紙本著色
15 ざくろ 額装 43.4 51.2 不明 紙本淡彩
16 白梅 額装 30.4 39.6 不明 紙本淡彩
17 額装 33.8 43.4 不明 紙本淡彩
18 師団長室 設計図、額装 40 64 不明 紙本著色
19 家具 設計図、額装 37 67.8 不明 紙本著色
20 応接室 設計図、額装 39 53 不明 紙本著色
21 御座所・知事室 設計図、額装 40 56 不明 紙本著色
22 桜之図 軸装 135 33.6 1966 紙本著色
23 佛之図 軸装 40 31.2 1970 紙本著色
24 裸婦図(夜すがら海の) 軸装 33 33.6 1960 紙本著色
25 河太郎 軸装 23.6 23.8 1972 紙本著色
26 長崎天主堂 軸装 134.4 22 不明 紙本著色
27 ノートル・ダム教会図 軸装 134 21.8 1966 紙本著色
28 春はあけぼの 額装 129 129 不明
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