泉佐野市在日外国人教育の指導に関する指針

平成18年11月2日 泉佐野市の教育は、憲法及び教育基本法をはじめとする教育関係諸法令に基づき、人格の完成をめざし、平和的な国家・社会の形成者として、心身ともに健康な国民の育成を期して行われてきた。 人権尊重の教育の推進については、かねてから「泉佐野市人権教育基本方針」および「重点施策」等に市教育委員会としての基本的な考えを示しているように、世界人権宣言や国際人権規約及び女子差別撤廃条約、子どもの権利条約等に示されている人権保障の国際的な趨勢についての理解を深め、同和問題、在日外国人問題、障害者問題、男女平等の問題等に関する教育を充実させ、人権尊重の社会を形成する実践力を身につけた児童・生徒の育成が図られるよう努めてきた。 在日外国人教育に関しては、近年、国際情勢・国内情勢が大きく変化してきていること、一方で在日韓国・朝鮮人をはじめとする外国人に対する偏見や差別が払拭されたとはいえない状況があること、また、泉佐野市の外国人登録者数が国数、人数ともに増加していること、そのなかで新渡日の児童・生徒の人権に関する課題も大きくなっていることなどから、今後とも教職員がいっそう人権尊重の精神に徹し、下記の諸点に留意しながら、在日外国人問題に関する指導内容、指導方法について共通理解を深め、すべての児童・生徒に対して適切な教育を推進していく必要がある。また、指導に当たっては、教育の主体性を保ち、保護者・地域住民にも十分理解を得るよう配慮することが大切である。

  1. すべての児童・生徒に対し、在日韓国・朝鮮人をはじめとする在日外国人が在籍している歴史的経緯や社会的背景を正しく認識させるとともに、その国の文化や歴史について理解を深めさせるよう努めること。
  2. 学校においては、すべての人間が互いに違いを認め合い、ともに生きる社会を築くことを目標として、在日外国人児童・生徒の実態把握に努めること。また、在日韓国・朝鮮人児童生徒が本名を使用することは、本人のアイデンティティの確立にかかわることがらであることをふまえ、これらの児童・生徒が自らの誇りと自覚を高め、本名を使用できるよう指導に努めること。
  3. 在日外国人児童・生徒が将来の進路を自ら選択し、自己を実現しうるよう、進路指導の充実を図るとともに、関係諸機関との連携を密にし、適切な指導に努めること。
  4. 在日外国人問題の指導の推進を図るため、教職員研修の充実に努めること。
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