平成28年7月6日(水曜日)~7月7日(木曜日)北海道美唄市・夕張市

目的

平成28年度 泉佐野市町会連合会幹事会研修

随行

竹内市民協働担当理事、古谷市民協働課長、南障害福祉総務課主査

応対

美唄市(高橋市長、福地総務部総合戦略室長、杉本総合政策課長、猪谷秘書

広報課長、大津秘書広報課係長)

夕張市(大島理事、熊谷市民課長、原田石炭博物館担当)

夕張市南部連絡協議会・南部ふれあいサロン

(厚谷夕張市議会議長、前田南部連絡協議会会長、杉山南部連絡協議会

副会長、南部ふれあいサロン協力者及び利用者16名)

夕張市南清水沢連合町内会(直江会長 他15名程度)

内容

例年、2月上旬頃に実施されている泉佐野市町会連合会の幹事会研修であるが、今年は研修先が北海道のため、7月上旬での実施となり、今回もピーチ航空を活用した町会連合会幹事会研修に同行させて頂いた。

初日の訪問先である美唄市は、人口約23,000人で、北海道の石狩平野のほぼ中心に位置し、西側を石狩川が流れ、中央をJR函館本線と国道12号線が通る交通の要衝である。また、市名「びばい」の由来はアイヌ語の「ビバイ」で、元のかたちは「ピパオイ」(カラス貝の多い所)といわれている。

美唄市役所の視察では、高橋市長と懇談しながら美唄市の概要等をご説明頂き、美唄の観光PR映像の紹介の後、新しく制作した泉佐野市プロモーション動画を見て頂いた。次に、総務部総合戦略室の皆様を交えて、お互いの町会・自治会の取組内容等について説明をし、意見交換を行った。

豪雪地帯であるため、高齢者の見守り・支え合いがないと生命の危険に関わることもあり、町内会の活動が非常に活発となっているようである。また、市職員による「地域応援チーム制度」や市民ボランティアによる「美しきまちづくりサポーター制度」など、新たなまちづくり活動を積極的に展開されている。

その後、閉校した旧栄小学校を改修し、1992年に学校跡地を中心に広大な敷地をもつ世界でも稀有な彫刻公園として開園したアルテピアッツア美唄(彫刻美術館)を視察した。アルテピアッツア美唄は、大自然と彫刻とが相響する野外彫刻公園である。校舎の一部には小さな幼稚園が併設されており、この幼稚園に通う子どもの姿が、彼の心をとらえ、「この子どもたちが、心をひろげられる広場をつくろう」、それがアルテピアッツァ美唄誕生のきっかけとなったようである。

二日目は、夕張市にて研修を行った。夕張市は北海道のほぼ中央、空知地方の南部に位置し、人口は約9,000人である。地名の由来はアイヌ語のユーパロ(鉱泉の湧き出るところ)の転訛したものといわれている。財政再生団体となっている夕張市へは、平成26年7月1日より本市の職員を行政研修として派遣し、福祉部門にて今年の3月末まで研修を受けさせた。この職員に、今回の視察研修の企画調整と当日の案内役を務めさせた。

夕張市役所では、大島理事より、鈴木市長からの歓迎メッセージをご披露頂いた後、熊谷市民課長から夕張市の概要について、ご説明を頂いた。特産品である「夕張メロン」は、地域の特色ある農林水産物・食品のブランドを保護する「地理的表示(GI)保護制度」により、平成27年12月22日に国に登録され、知的財産として保護されているとのことである。

夕張市は、一時は大小24の鉱山、人口約12万人を数えたが、昭和40年代に入って次々に閉山したことにより、人口が減少し続けている。平成19年には、財政再建団体入りを契機に、町内会等に対する補助金も全て廃止された。また、国勢調査の速報値による高齢化率の全国平均は26.7%となっているが、夕張市では6月末現在で48.9%と2人に1人が65歳以上の高齢者という状況で、全国の多くの市町村が抱えている人口減少・高齢化・空き家問題等さまざまな課題を抱えておられる。

市役所訪問後、明治期以降の日本の基幹産業となった石炭産業を紹介している石炭産業関連施設としては、世界でも有数の博物館である夕張市石炭博物館を見学した。

昼食は、廃校した旧夕張小学校を活用した「ゆうばり共生型ファーム」にて、自然エネルギーで栽培した野菜などを使ったランチをいただいた。この施設は障がいを持つ方や高齢者、大人や子ども、どんな方でも集える地域の拠点として、「一般社団法人 らぷらす」が運営をされている。

昼食後、映画「幸せの黄色いハンカチ」で有名な思い出の家を見学した後、夕張川沿岸農地のかんがいを目的に北海道開発局によって、大夕張ダム下流に建設された農業用ダムである夕張シューパロダムを見学した。

その後、南部コミュニティーセンターにて、一人暮らし高齢者などが、いきいきと元気に暮らせることを目指す「南部ふれあいサロン」活動を見学した。この「ふれあいサロン」は、社会福祉法人 夕張市社会福祉協議会内の地区協議会がある町内会が主体となり、各種相談窓口やお茶飲み会などを開催し、地域住民の憩い・情報提供の場としている。また、「ふれあいサロン行政窓口業務」も併せて行われていた。この業務は市の補助を受け、地区協議会が中心となり、週3回、午前に開設し、リサイクル物品の回収、福祉関係書類の受付、相談などを行っている。

南部コミュニティーセンターでの交流会の後、南清水沢生活館にて、南清水沢連合町内会の皆さんと交流を図った。南清水沢連合町内会の直江会長から夕張の歴史などをお話しいただき、交流を図った。この南清水沢地区は、夕張市が目指す市民の皆さんが安心して暮らし続けられる「コンパクトシティ」の中心地でもある。

今回の研修で訪れた美唄市と夕張市は、共に炭鉱の町として栄え、1960年代前後に最盛期を迎えられた。その後、エネルギー革命等による炭鉱の閉山により、人口が激減する中、現在、両市では新たなまちづくりに着手され、まちの活性化にご尽力されておられる。両市の皆様方のご努力に、心から敬意を表する次第であります。

最後になりましたが、お世話になりました美唄市並びに夕張市の皆様、素晴らしい研修を企画頂いた泉佐野市町会連合会幹事会の皆様に心より感謝申し上げます。

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