「旧朝日湯」「加支多神社」が国の登録有形文化財に登録されます!

このたび、本市元町に位置する「旧朝日湯」と、本市鶴原に鎮座する加支多神社の内「加支多神社本殿」、「加支多神社拝殿及び幣殿」、「加支多神社神饌所」が、3月15日(金曜日)に開かれた文化審議会(会長 佐藤信)を経て、国の登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申されました。本市の登録有形文化財の数は8か所となります。

今回新たに登録有形文化財に登録された建物

(きゅう)朝日湯(あさひゆ

・所在地 泉佐野市元町4535-1

・建設年代等 大正15年(1926)/令和4年(2022)改修

・登録基準 (ニ)造形の規範となっているもの

・特徴・評価

孝子越(きょうしごえ)街道に南面して建つ旧銭湯。片入母屋造(かたいりもやづくり)平入(ひらいり)桟瓦葺(さんがわらぶき)の脱衣場は庇中央を切り上げ入口とし北に切妻造(きりつまづくり)妻入(つまいり)桟瓦葺の浴室二棟、その北に土間の釜場を接続。西浴室は中央に御影石製の大浴槽を残し、上部はヴォールト天井を現すなど豪華なつくりの和洋折衷の銭湯。令和4年に内部改修し、現在、西浴室(女湯)をシアタールームやレンタルオフィスなど、東浴室(男湯)を泉佐野市教育委員会文化財保護課の事務所として活用している。

 

※ヴォールト:ドームと同様にアーチを基本形とした屋根で、アーチを水平に押し出したカマボコの形状の屋根のこと。

 

加支多(かした)神社(じんじゃ)本殿(ほんでん)

・所在地 泉佐野市鶴原1965

・建設年代等 大正4年(1915)

・登録基準 (一)国土の歴史的景観に寄与しているもの

・特徴・評価

見出川(みでがわ)河口左岸、熊野街道沿いに位置する神社本殿。基壇上に南面して建つ一間社流造檜皮葺(銅板仮葺)で三方に刎高欄(はねこうらん)付縁を廻らす。庇柱は虹梁(こうりょう)形頭貫を用いず三斗組で丸桁と海老(えび)虹梁を受ける。全体に簡素で整然とした意匠の本殿で境内の歴史的景観をつくる。近隣村社合祀に伴う再建と伝わる。

 

加支多かした神社じんじゃ拝殿はいでんおよへい殿でん

・所在地 泉佐野市鶴原1965

・建設年代等 大正4年(1915)

・登録基準 (一)国土の歴史的景観に寄与しているもの

・特徴・評価

境内中央に南面して建つ入母屋造平入本瓦葺の拝殿。南に入母屋造妻入向拝を付し、北に両下造幣殿を接続する。拝殿正面は向拝両脇に格子窓を開け、(まぐさ)と桁間の小壁に舟肘木と長押を装飾的に貼付ける。内部は一室で格天井張。重厚な本瓦葺屋根が境内景観を形成。近隣村社合祀に伴う再建と伝わる。

 

加支多かした神社じんじゃ神饌所しんせんじょ

・所在地 泉佐野市鶴原1965

・建設年代等 昭和3年(1928)

・登録基準 (一)国土の歴史的景観に寄与しているもの

・特徴・評価

本殿の西に位置し、基壇上に東面して建つ一元社流造鉄板葺。身舎は角柱とし、飛貫を通して鼻先を現し、組物は舟肘木で妻飾は大瓶束(たいへいづか)、軒は一軒で吹寄垂木とし、正面に桟唐戸を開く。全体的に装飾少ないながらも丁寧なつくりの小社で、境内の歴史的景観を形成。近隣村社合祀に伴う再建と伝わる。神饌所は権本殿(ごんほんでん)とも呼ばれる。

旧朝日湯

旧朝日湯

加支多神社拝殿及び幣殿

加支多神社拝殿及び幣殿

泉佐野市のその他の国登録有形文化財

・新井家住宅 玄関・座敷・奥座敷・主屋・蔵・門・塀  平成11年7月8日付官報公示

・池田谷家住宅 主屋・蔵      平成16年3月29日付官報公示

・塚本家住宅蔵                                                      平成20年4月18日付官報公示

・上善寺 本堂・庫裏・表門・裏門・鐘楼・経蔵            平成20年7月8日付官報公示

・蟻通神社 本殿・拝殿及び幣殿・透廊。後門及び東西透塀・舞殿・表門

・裏門・絵馬殿・南、北手水舎・太鼓橋                    平成27年8月4日付官報公示

・大将軍湯      平成30年11月2日付官報公示

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住所:〒598-0056 泉佐野市元町4-5 旧朝日湯内
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