アスベストに関する市有施設の安全性について

平成18年2月23日 泉佐野市アスベスト対策推進本部

アスベストが原因とみられる健康被害が、全国的に関係企業から相次いで公表される中、市民の皆様のアスベストに対する健康不安が広がっています。 このため泉佐野市では、市長を本部長とし、「環境対策部会」・「健康対策部会」・「市有施設管理部会」の3部会からなるアスベスト対策推進本部を設置し、泉佐野市における当面のアスベスト対策を総合的に推進することとしました。 その取り組みのひとつとして、昨年8月から、全市有施設(150施設)において、吹き付け材のアスベスト含有状況等の調査を順次実施しました。 アスベストは、そこにあること自体が直ちに危険なのではなく、表面が劣化し、その繊維が空気中に一定量以上浮遊した状態になると危険であるといわれています。板状に固められた石綿スレート板などのアスベスト建材は、通常の使用状態であればアスベスト繊維が空気中に飛散する可能性は低いと考えられていることから、国・府における調査と同様に、劣化や損傷により飛散する恐れのある吹き付け材を対象として調査することになったものであります。 調査の結果、5施設の吹き付け材にアスベスト含有が確認されましたが、当該施設において平行して実施した「空気環境測定」(空気中のアスベスト濃度測定)結果では、最大値でも0.3本/リットルであり、WHO(世界保健機関)の「環境保健クライテリア」(注1)と比べて十分低い濃度でありました。 (注1:「環境保健クライテリア」

世界の都市部の一般環境中の石綿濃度は、1~10本/リットル程度であり、この程度であれば、健康リスクは検出できないほど低い。) したがいまして、これら5施設を含め全市有施設について、現状、安心して使用していただける状態にあることを市民の皆様にお知らせします。 吹き付け材のアスベスト含有が確認された5施設については、今後も「空気環境測定」の定期的実施などによる安全性の確認に努めてまいります。また、平成18年度から、恒久対策としての吹き付け材除去工事を関係法令を遵守しながら順次実施してまいりますので、市民の皆様のご理解とご協力をお願いします。

市有施設の吹き付け材のアスベスト含有調査の経過と今後の対策について

平成17年

 8月 泉佐野市アスベスト対策連絡会議 設置 「吹き付けアスベスト等の実態調査」実施を決定すべての市有施設(150施設)を対象に、国・府の指導内容に準拠した調査マニュアル・調査シートに基づき、150施設の調査を開始(設計図書等及び実地調査)
 9月 150施設中23施設で、アスベスト含有の恐れがある吹き付け材の使用を把握した。
 10月  23施設について、吹き付け材の表面の劣化度や吹き付け部の露出または隠ぺい度、及び市民の利用・通行頻度などから判断し、以下の措置をとった。
  1. 市民総合体育館の大アリーナ、樫井人権文化センターの大ホール、保健センター3階の階段室、社会福祉センターの階段室(2箇所)の4施設を、念のための緊急措置として使用禁止(ビニールシートでの遮断等)とした。
  2. 他の19施設については、従来どおりの使用を可とした。
23施設を対象に、アスベストを含有する吹き付け材の有無を把握するため、簡易法及び正規法による「アスベスト定性分析調査」を実施した。また、これと平行して、「空気環境測定」を実施した。
 11月  アスベスト対策連絡会議を発展的解消し、市長を本部長とするアスベスト対策推進本部を設置 「アスベスト定性分析調査」の結果、23施設中9施設で、吹き付け材にアスベストが「含有」または「含有の可能性あり」との結果であった。しかしながら、「空気環境測定」結果では、最大でも0.3本/リットルであり、WHO(世界保健機関)の「環境保健クライテリア」と比べて十分低い濃度であったため、以下の措置をとった。
  1. 念のための緊急措置として使用禁止とした4施設は、「アスベスト定性分析調査」の結果、「含有なし」であったことや「空気環境測定」の結果から、使用禁止を解除した。
  2. 「含有」または「含有の可能性あり」とされた9施設についても、吹き付け材の表面の劣化度や吹き付け部の露出または隠ぺい度、及び「空気環境測定」の結果などから、通常の使用が可能と判断した。
  3. これら9施設を対象に、アスベスト含有の有無の確認及び含有量の把握のため、「アスベスト定量分析調査」を実施した。

平成18年

 2月 アスベスト定量分析調査」の結果、9施設中5施設で「含有」が判明したが、「空気環境測定」結果では、これら5施設についても現状では問題ないと判断した。(別表参照) これら5施設については、「空気環境測定」の定期的実施などによる安全確認に努めるとともに、市庁舎を除く4施設については吹き付け材の除去工事を平成18年度中に実施する予定であり、市庁舎については、対策工事実施時期などを今後検討する。

(別表)

アスベスト定量分析調査を実施した施設一覧

 施設名  室名・吹き付け部位  定量分析調査結果
(平成18年1月10日)
アスベスト含有量
 空気環境測定結果
(平成17年11月21日)
 泉佐野市庁舎  地下中央書庫、機械諸室の天井・梁型(露出)  6.2%  0.04本/リットル
 泉佐野人権文化センター  屋外倉庫の梁・屋根裏(露出)  6.6%  N・D0.04本/リットル未満
 鶴原保育所  2階渡り廊下の天井裏(隠ぺい)  2.3%  0.3本/リットル
 佐野中学校  屋上空調機械室の壁・天井(露出)  9.9%  0.08本/リットル
 日根野浄水場  排水処理施設機械室の天井・壁(露出)  2~3%
(平成17年10月2日)
 N・D0.04本/リットル未満
(平成17年11月24日)
 社会福祉センター  3階山側階段室の段裏(露出)  なし  0.13本/リットル
 下瓦屋人権文化センター  倉庫の屋根裏(露出)  なし  N・D0.04本/リットル未満
 日根野小学校  屋内運動場玄関ホールの天井(露出)  なし  N・D0.04本/リットル未満
 新池プール  機械室・倉庫の天井(露出)  なし  

「N・D」とは、測定できる最小量(0.04本/リットル)未満の意

アスベストに関する問い合わせ窓口一覧

 項目  窓口  電話番号
 大気汚染防止法(工場、建築物解体)に関すること
アスベスト産業廃棄物(建設系除く)に関すること
 大阪府「泉州農と緑の総合事務所」環境指導課  072-437-2530
 健康に関すること  大阪府泉佐野保健所  072-462-7701
 無料肺がん検診(40歳以上)に関すること  保健センター  072-463-6001
 建設系アスベスト産業廃棄物に関すること  大阪府環境農林水産部
循環型社会推進室産業廃棄物指導課
 06-6941-0351
内線3824
 建設リサイクル法の届出物件に関すること  大阪府建築都市部建築指導室 審査指導課  06-6941-0351
内線4320
 吹き付けアスベスト除去工事に係る改修工法に関すること  大阪府建築都市部建築指導室 建築企画課  06-6941-0351
内線4321
 石綿に関する職場環境対策、健康管理手帳、健康診断に関すること  岸和田労働基準監督署  072-431-3939
 石綿に関する労災補償に関すること  岸和田労働基準監督署  072-431-3939

関連リンク

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電話番号:072-463-1212(内線2281~2288)
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