武力攻撃やテロなどから身を守るために

1 想定される事態

1 武力攻撃事態

ゲリラ・特殊部隊による攻撃

●突発的に被害が発生することも考えらます。 ●被害は比較的狭い範囲に限定されるのが一般的ですが、攻撃目標となる施設(原子力事業所などの生活関連等施設など)の種類によっては、被害が拡大する恐れがあります。 ●核・生物・化学兵器やダーティボム(放射性物質を散布することにより放射能汚染を引き起こすことを意図した爆弾)が使用されることも想定されます。

弾道ミサイル攻撃

●発射前に着弾地域を特定することが極めて困難であり、短時間での着弾が予想されます。 ●弾頭の種類(通常弾頭であるのか、核・生物・化学弾頭であるのか)を着弾前に特定するのが困難であり、弾頭の種類に応じて、被害の様相や対応が大きく異なります。

航空攻撃

●弾道ミサイル攻撃の場合に比べ、その兆候を察知することは比較的容易ですが、予め攻撃目標を特定することが困難です。 ●都市部の主要な施設やライフラインのインフラ施設が目標となることも想定されます。

着上陸侵攻

●船舶により上陸する場合は、沿岸部が当初の侵攻目標となりやすい。 ●航空機による場合は、沿岸部に近い空港が攻撃目標となりやすい。 ●国民保護措置を実施すべき地域が広範囲にわたるとともに、期間が比較的長期に及ぶことも想定されます。

2 緊急対処事態

武力攻撃事態以外にも、大規模テロなど緊急に対処すべき事態として、次のような事態が想定されています。

多数の人が集合する施設及び大量輸送機関等に対する攻撃が行われる事態

●大規模集客施設、ターミナル駅などの爆破

破壊の手段として交通機関を用いた攻撃等が行われる事態

●航空機などによる自爆テロ

危険性を内在する物質を有する施設等に対する攻撃が行われる事態

●原子力事業所などの破壊 ●石油コンビナート、可燃性ガス貯蔵施設などの爆破 ●危険物積載船などへの攻撃

多数の人を殺傷する特性を有する物質等による攻撃が行われる事態

●放射性物質を散布することにより、放射能汚染を引き起こすことを意図した爆弾(ダーティボム) ●生物剤の大量散布 ●化学剤の大量散布

3 国民の保護のための仕組み

武力攻撃や大規模テロなどの事態が発生した場合には、国、府、市町村などが連携協力して、国民の生命や財産を保護するための措置を実施します。

住民の避難

●事態が発生すれば、国が警報を発令し、府は市町村へ通知し、市町村などが住民へ伝達します。 ●避難が必要なときは、国の指示を受け、府が住民への避難指示を行い、市町村が避難誘導します。

避難住民の救援

●府は、市町村などの協力を得ながら、避難所の設置、水・食料や医療の提供などを行います。 ●府や市町村が、被災者の安否情報を収集し、提供します。

武力攻撃災害への対処

●消防機関などが、消火や被災者の救助などの消防活動を行います。 ●府や市町村などが、警戒区域を設定し、立入制限などを行い、二次災害を防止します。

2 武力攻撃やテロが起こったら

1 警報が発令されたら

武力攻撃やテロなどが発生し、その危険が迫っている地域には、市町村から防災行政無線のサイレンを使用して皆さんに注意を呼びかけることとしています。そして、テレビ、ラジオや広報車などを通して、警報をお伝えします。 また、住民の皆さんの避難が必要な地域には、同様の方法で避難指示をお伝えします。 なお、国民保護に係る警報のサイレン音は、国が予め定めており、内閣官房の国民保護ポータルサイトで試聴することができますので、他のサイレン音と区別していただくために、ぜひ一度お聴きください。 国民保護ポータルサイト

身の安全を守る

【屋内にいる場合】 ●ドアや窓を全て閉める。 ●ガス、水道、換気扇を止める。 ●ドア、壁、窓ガラスから離れて座る。 【屋外にいる場合】 ●近隣の堅牢な建物や地下街など屋内に避難する。 ●自動車などの運転時は、道路外の場所に車両を止める。やむを得ず道路に置いて避難するときは、道路の左側端に沿ってキーを付けたまま駐車する。

情報を収集する

●テレビやラジオなどを通じて伝えられる警報や避難指示などの情報に耳を傾ける。

2 避難の指示が出されたら

避難が必要なときは、府から住民に対し、状況に応じた避難指示を出します。避難指示が出された場合は、指示にしたがって落ち着いて行動してください。

主な避難先

●屋内(自宅、近隣の堅牢な建物、地下街など)への避難 ●被害が発生した施設から屋外への避難 ●危険な地域から周辺の安全な地域への避難 ●近隣の避難所や避難場所への避難 ●市町村や都道府県の区域を越えた遠方への避難

避難にあたっての留意点

●ガスの元栓を閉め、電気のコンセントを抜いておく(ただし、冷蔵庫のコンセントは差したまま)。 ●頑丈な靴、長ズボン、長袖シャツ、帽子などを着用する。 ●身分を証明できるもの(パスポート、運転免許証など)を携行する。 ●非常持ち出し品を持参する。 ●家の戸締りをし、近所の人に声をかける。

3 爆発が起こったら

テロなどにより、皆さんの身の回りで爆発などが起こった場合は、警報の有無に関わらず、次のことに留意しましょう。

爆発が起こった場合

●姿勢を低くし、身の安全を守る。 ●周囲で物が落下していれば、落下が止まるまで、頑丈なテーブルなどの下に身を隠す。 ●その後、爆発が起こった建物などから速やかに離れる。 ●警察や消防の指示にしたがい、落ち着いて行動する。 ●テレビやラジオなどを通じて、情報を収集する。

火災が発生した場合

●煙などを吸い込まないよう、できる限り低い姿勢をとり、急いで建物から出る。 ●口と鼻をハンカチなどで覆う。

がれきに閉じこめられた場合

●明るくするためにライターなどで火をつけない。 ●口と鼻をハンカチなどで覆う。 ●配管などを叩き、自分の居場所をまわりに知らせる。 ●粉じんなどを吸い込む可能性があるので、大声を上げるのは最後の手段とする。

4 NBCテロが起こったら

武力攻撃やテロなどの手段として核物質(N)、生物剤(B)、化学剤(C)が用いられた場合、特別な対応が必要となります。 テレビやラジオなどを通じて情報収集に努め、行政機関からの指示にしたがって行動してください。

化学剤が用いられた場合

[1]特徴 ●化学剤は、その特性により、神経剤、びらん剤、血液剤、窒息剤などに分類されます。 ●一般的に風下方向に拡散し、空気より重いサリンなどの神経剤は下をはうように広がります。 ●特有のにおいがあるもの、無臭のものなど、その性質は種類によって異なります。 ●比較的早く、目の充血、咳込み、かゆみなどの症状が現れます。 ●触れたり、口に入れたり、吸引することで人体に悪影響を及ぼします。 ●使われ方としては、飲食物などへの混入、人体への直接注入、爆発物や噴霧器などを使用した散布などが考えられます。 [2]留意点 ●口と鼻をハンカチで覆い、その場から直ちに離れる。 ●密閉性の高い屋内または風上の高台など、汚染のおそれのない安全な地域に避難する。 ●屋内では、窓閉め、目張りにより室内を密閉し、できるだけ窓のない中央の部屋に避難する。 ●なるべく上の階へ避難する。 ●警察や消防の指示にしたがい、落ち着いて行動する。 ●テレビやラジオなどを通じ、情報を収集する。 ●汚染された服、時計、コンタクトレンズなどは、できるかぎり皮膚に触れないように脱ぎ(はずし)、屋外で速やかにビニール袋に密閉し、処分する。頭からかぶる服は、はさみで切り裂く。 ●水と石けんで手、顔、体をよく洗う。 ●汚染された疑いのある水や食物の摂取は避ける。 ●行政機関の指示などにしたがい、医師の診断を受ける。

生物剤が用いられた場合

[1]特徴 ●生物剤は、人を殺傷したりすることなどを目的とした細菌やウイルスなどの微生物及び細菌や動植物などが作り出す毒素のことをいいます。 ●人に知られることなく散布することが可能です。 ●使われ方としては、化学剤と同様に、飲食物などへの混入、人体への直接注入、爆発物や噴霧器などを使用した散布などが考えられます。 ●発症までの潜伏期間に感染者が移動し、後にテロ行為が判明したときには、二次感染などにより既に被害が広まっている可能性があります。 [2]留意点 ●口と鼻をハンカチで覆い、その場から直ちに離れる。 ●密閉性の高い屋内または感染のおそれのない安全な地域に避難する。 ●屋内では、窓閉め、目張りにより室内を密閉し、できるだけ窓のない中央の部屋に移動する。 ●屋内に入る場合は、屋外で衣類を脱いでビニール袋や容器に密閉する。 ●水と石けんで手、顔、体をよく洗う。 ●汚染された疑いのある水や食物の摂取は避ける。 ●感染の疑いがある場合は、行政機関の指示などにしたがって医師の診断を受け、行政機関の行うまん延防止措置に従う。 ●身近に感染の疑いのある人がいる場合は、その人が使用したものなど触れず、頻繁に石けんで手を洗う。 ●感染した可能性のある人も自らマスクをする。

核物質が用いられた場合

[1]特徴 <核兵器による被害> ●当初は主に核爆発に伴う熱線、爆風などによる物質の燃焼、建物の破壊、放射能汚染など ●その後は放射能をもった灰が拡散、降下することによる放射線障害など <ダーティボム※による被害> ●爆薬による被害と放射能による被害 ※ダーティボム:放射性物質を散布することにより放射能汚染を引き起こすことを意図した爆弾 [2]留意点 <核爆発の場合> ●閃光や火球が発生した場合は、失明するおそれがあるので見ない。 ●遮蔽物の陰に身を隠す。近隣に建物があればその中へ避難する。地下施設やコンクリート建物であればより安全。 ●上着を頭から被り、口と鼻をハンカチで覆うなどして、皮膚の露出をなるべく少なくしながら、風下を避けて爆発地点からなるべく遠くに避難する。 ●屋内では、窓閉め・目張りにより室内を密閉し、できるだけ窓のない中央の部屋に移動する。 ●屋内に地下施設があれば地下へ移動する。 ●屋外から屋内に戻る場合は、屋外で衣類を脱いでビニール袋や容器に密閉する。その後、水と石けんで手、顔、体をよく洗う。 ●汚染された疑いのある水や食物の摂取は避ける。 ●被爆や汚染のおそれがある場合は、行政機関の指示などにしたがい、医師の診断を受ける。 <ダーティボムの爆発の場合> ●爆発が起こった場合と同様、爆発が起こった建物などからできる限り速やかに離れる。 ●放射能汚染が判明するまで時間を要するので、外傷がなくても、行政機関の指示などにしたがって医師の診断を受ける。

3 日頃からの備え

地震などの自然災害に対する日頃からの備えとして、非常持ち出し品や、数日間を自足するための備蓄が必要です。これらの備えは、武力攻撃やテロなどが発生し避難する際などの場合においてもたいへん役立ちます。家族全員分を日頃から備えておきましょう。

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