【佐野中学校 夜間学級 連絡先】
電話番号:072-458-3700
ファックス:072-458-3701
【生徒を募集します】
募集期間:2024年12月2日~2025年4月30日
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【テレビ・新聞・雑誌等での紹介】
2024年12月14日、読売新聞「夜間中学、悩む日本語指導…来日直後に入学するケースや教員のノウハウ不足も」
https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20241214-OYO1T50000/
2024年9月3日、Yahoo!ニュース「泉佐野市 ここは笑い声が響きあうホーム!」https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4728d6ac5d2a932ae5e408277a48fbe270eadec7
2024年5月16日、産経新聞「胃がんと闘い、夜間中学開設に奔走 不要論者から必要論者に一転した市教育参事の執念」
sankei.com/article/20240516-5ALFXSB3SVOSLJ7GZBHBXQWORM/
2024年5月12日、朝日新聞「76歳の新入生、ローマ字覚えて得た気付き 学ぶことで人生は」
asahi.com/articles/ASS5932SLS59OXIE00TM.html
2024年5月10日、毎日新聞「一緒ならできる 夜間学級開設 関空で働く外国人ら個性集う」
mainichi.jp/articles/20240509/k00/00m/040/276000c
2024年5月9日、産経新聞「何歳になっても挑戦できる 大阪・泉佐野に夜間中学開設 76歳の生徒会長がかみしめる学び喜び」
sankei.com/article/20240509-35FR5QGQNBLJPARLPQNAWVHRSM
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【誓いのことば】 2024年5月8日 ~入学式で~
5月になり、だいだい色に校舎が染まるころ、登校するようになりました。今日、開級・入学式を無事むかえることができ、うれしい気持ちでいっぱいです。
わたしは、テレビで夜間学級のことを知り、いつかは自分も通って学んでみたいと思っていました。そんなある日、市報の中に、泉佐野市にも夜間学級ができるという記事を見つけたので、すぐに行動しました。
人数が少ないと聞いて最初は心配しましたが、始まってみると生徒さんがたくさんいたので、ウキウキしました。まわりには、「おっちゃんもう行かんでいいやん」と言って心配してくれる人もいますが、ほとんどの人は「おっちゃんがんばってるな」と応援してくれました。
たくさんの人に支えられて、ここに来ることができています。ですから、3年間がんばってかよって、応援してくれた人たちに「こんなことできるようになったで!」と報告できるようになりたいです。
わたしは今年で76歳になります。生きていくために15歳から兄の仕事を手伝い16歳からずっと革職人として働いてきました。漢字が書けなくても、読めたので生活に困ったことはありません。それでも、日記などを書くときに、漢字がわからないことがあります。そんなときは辞書をひきながら書いています。
夜間学級の仲間の中には、わたしよりも文字や会話で苦労している人たちがいます。しかし、言葉の壁があったとしても、心の壁はありません。言葉は通じなくても、毎日話をして、わかりあえるようになりたいです。みんなが話しやすい場所になるよう、一人ひとりが努力しながら、心がつながる学校にしていきたいと思います。
夜間学級はホッとできる場所です。隣で一生懸命勉強している仲間がいると、「自分もがんばろう」という気持ちがわいてきます。
いろいろな人がいますが、みんな思いは同じです。今まで一人ではできなかったことが、みんなと一緒ならできる。そんな仲間になりたいです。
デジタルの時代になってはきましたが、文字を書かないといけない場面は、やはりあります。そんなとき、漢字がどうしても出てこない時があるのです。読めるのに書けない。言葉はわかっているのに、どうしても書くことができない。本当に悔しいです。何年も何年も、そんな悔しい思いを胸に押し込んできましたが、「勉強せなあかん」と、この歳になって思い立ちました。
夜間学級にかようようになってから、勉強が楽しいです。この前、ローマ字を習いました。私たちの時代に習っていたローマ字とのちがいにおどろきましたが、それが新鮮で、さらに楽しく学べました。
最近、町を歩いていて気づいたことがあります。英語で書かれた看板やポスターなどの見え方が変わってきたのです。見慣れた景色がちがって見えます。学びには「世界を変える力」があるのだということを知りました。そう考えると、勉強が楽しみになってきます。
夜間学級にかよい始めて、うれしいことがたくさんありました。登校するとき、お昼の生徒さんたちに「こんにちは」とあいさつをしていたのですが、最近は生徒さんたちのほうから先に声をかけてくれるようになってきました。とてもうれしくて、「今日もがんばろう」という気持ちになります。
他にもこんなことがありました。家族や友だちに、夜間学級で学んだことを話すことがあるのですが、「楽しそうだね。がんばってるな。」と優しく話をきいて、応援してくれます。そして、そんな周りの人たちも、「にがてだったことや、今までやらなかったことに挑戦してみようかな」と言ってくれるようになってきました。
学ぶに向かう行動が、わたしの周りの世界を変えただけではなく、人の心まで動かしたのです。学びにはすごい力があります。わたしは、それがとてもうれしかったです。
わたしたちには、それぞれの目標があります。いろんな目標があっていいんです。
◆勉強をして高校にいきたい。
◆日本で生きていくために、日本語を話せるようになりたい。
◆仲間といっしょに学び直したい。
夜間学級のいいところは、わからないことをかくさなくていいところです。今までは、わからないことがあるたびに悔しい思いをしてきましたが、ここでは「わかりません」と言えます。わからないことがあっても、あきらめなくていい場所は、とても居心地がいいです。
先生たちは、わかるまでいっしょうけんめい教えてくれますし、楽しく学べるように工夫をしてくれています。だから、明日からはじまる4時間授業が楽しみです。みんなと食べる給食も楽しみです。
そして、いろんな国の友だちができることも楽しみです。その国のことを教えてもらうことが学びになります。仲間の国の言葉も話せるようになりたいです。
年齢も、性別も、生まれた国も、仕事も、みんなちがいます。でも、いろんな人がいるから勉強になりますし、いろんな人がいるから楽しいです。日本語を話せなくて、職場でしんどい思いをしている仲間もいますが、夜間学級では、みんなありのままの自分で過ごせています。
わたしは、人と人をつなぐ架け橋になりたいです。そして、わたしたちの夜間学級が、日本といろんな国をつなぐ架け橋になったらいいなと思います。
仕事の都合で、まだ登校できていない人がいます。仕事があって今日参加できなかった人もいます。そんな仲間たちとも一緒に勉強できる日を楽しみにしています。
「ウィー アー ファミリー !」学びたいという思いをもって集まった仲間は
家族と同じです。学びが世界を変える。学ぶことで人生はもっとよくなる。やり直すチャンスはいつでもあります。 何歳になっても挑戦することはできる。何かを始めるのに遅すぎるということはありません。
私たちは、夜間学級の可能性を信じてがんばります。
それぞれの目標にむかって、それぞれのペースで、仲間と支え合いながら一歩ずつ前進していこうと思います。
2024年 5月 8日 生徒代表 板谷 時美